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Q:セルフヘルプグループの世話人をしていますが、長時間の電話相談の対応に苦慮しています。
難病のセルフヘルプグループの世話人をしています。
専門機関と違い、日常生活の中でご相談を電話で受けるのですが、相手の方が精神的な余裕をなくしていることが多いため、時間の観念がなくなっており、1時間〜2時間はざらです。
中には「あなたの症状なんてたいしたことないじゃない」などと、私に対して怒りや嫉妬を向ける方もおり、怒りと悲しみでいっぱいになることもありますが、同時にその方の苦しみもしみじみと感じます。
そういうことに考えをめぐらせると、会組織で実現していきたいプランもふくらみます。電話相談で消耗して落ち込んでいる場合ではないと思うのですが・・・。何か工夫やアイデアがあれば教えてください。
A1:さまざまなセルフヘルプグループの世話役と交流し、自分のグループに適したやり方を考え、取り入れてはいかがでしょうか。
長時間の電話が負担になっている、或いは、メンバー同士が病気や障害の程度や状況の深刻さを比較し、傷つけてしまったり、傷つけられたりしたというお話しは、どのセルフヘルプグループもかかえている課題だと言っても過言ではないでしょう。
そこで私は、グループを超えて、世話役の人がかかえている悩みやしんどさをわかちあい、知恵や工夫を交換しあう場や関係が大切なのではないかと考えます。
たとえば、セルフヘルプ支援センターなどでは、様々なセルフへルプグループの人たちが集まり、情報交換できる場(セミナー、交流会など)を開いています。それぞれのグループがとりあげている生きにくさの種類は異なっても、グループの運営の悩みやしんどさを分かちあったり、体験をとおして得られた知恵や工夫を交換しあうことは可能です。
あるグループの世話役の方は、「そういったお話しは、例会に来られて、他のメンバーのなかで話された方がいいと思います」と、例会に参加されるよううながしておられました。相談する人─される人の関係が限定されてしまわないように、という工夫です。
また別のグループでは、最初は世話役の方が電話相談を受けていましたが、負担があまりにも大きいので、郵便局の私書箱で手紙の相談のみを受け付けるようにしました。
このように、他のグループの体験を知り、そこから学ぶことは大切だと思います。そして、なによりも世話役の方が、「グループの運営で悩んでいるのは自分だけではない」「自分はひとりぼっちではない」と感じられることが大切なのではないかと思います。
(松田博幸/大阪府立大学助教授・大阪セルフヘルプ支援センター)
A2:同じ悩みを持つ仲間とだけではなく、様々な人と協働されることをお勧めします。
電話で先方の話しを十分に整理して聴くことは、その人の気づきをうながします。そういうことの繰り返しは、相手の成長にもつながりますし、ひいては患者の会の発展にも結びつくと思います。
組織を作るときには、次のようなことが必要ではないでしょうか。
新しいことをはじめるときはエネルギーが必要です。様々な人と協働することによって、より円滑に運営を進められる組織が立ち上げられますよう、心から願っております。
(斉藤悦子/静岡県立静岡がんセンター・ボラアンティアコーディネイター[当時])
A3:相手の方との距離を保ちながら、傾聴に努める。同時に、誰かに自分の気持ちを素直に表現し、受けとめてもらえるような環境を整えることも大切です。
時間の区切りのない電話相談について、解決の選択肢をいくつかあげますので、参考にしてください。
同じ病気だからこそ、その辛さや痛みに共感できることがセルフヘルプグループの長所です。しかし、精神的余裕をなくしている相手の気持ちがわかるからといって、自分が怒りを持つのはいけないことだと考えておられませんか?自分の立場を考え、頭で納得させ、否定的な感情を押さえ込もうとしておられませんか?
私はケアするものも、怒りの感情を持ってもいいと考えています。聞き役にまわると当然怒りは悲しみ、自責の念などの感情は起こってきます。これをどのように受容するか、これがケアする人の大きな課題です。
私はこの感情を誰かに聞いてもらうことで、ケアする人がケアされると考えています。あなたが自分の中に沸き起こっている感情を認め、誰かにしっかりと受け取ってもらえれば、勇気が生まれます。あなたの抱え込んでおられるストレスを受けとめてもらう作業が、いま必要なのではないでしょうか。
(長尾文雄/聖マーガレット生涯教育研究所研究員)
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