まなざし
絶望という希望
もりながまこと(知的障害者介護従事者・演出家)
父を介護して3年になる。脳梗塞で倒れ、半身不随になり、一時は杖で自立歩行できるまで回復したものの、今度は認知症の兆候が出ている。
私のところに来るまで、二人の妹が看てくれていた。いや、正確にいうと、私がずっと逃げていた。息子として、弱くなった父を見たくなかったからだ。
中学を卒業してすぐに働き、個人事業者として生きてきた父は強かった。いや、これも正確にいうと、今になってわかるのだが、弱いのに必死で頑張っていたのだ。母と私と二人の妹のために、気の弱い父は一度も弱音を吐かずに頑張ってきたのだ。そして、最後に力尽きた。
その父を、私はうまく介護できないでいる。
レポート
連載 典子が行く! 〜米国カリフォルニア州からのソーシャルワーク実践レポート
臨床スーパーヴィジョンの巻
カリフォルニア州ではライセンス(カリフォルニア州公認の「臨床ソーシャルワーカー」という資格)のあるソーシャルワーカーは独立して自営できる制度がある。アジアンコミュニティ・メンタルヘルスサービス(ACMHS:稲垣の職場)は3部門から構成されているが、その一つの診療部門では現在、5人のライセンスのあるスーパーヴァイザーが働いていて、1人につき平均5人の部下に対して臨床スーパーヴィジョンを週1時間行っている。つまり、ライセンスのあるスーパーヴァイザーが全責任を受け持つ形で、部下の行う臨床行為を診るわけである。
私のスーパーヴィジョンの形式は、私がかつて受けたスーパーヴィジョンで嫌な所はやめて、良かった所を残しているので、私独自のユニークさがある。また私自身が日米文化という2つの文化のはざまで生活している苦しみや辛さを知っているので、それを反映した形になっていると思われる。
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